浅く味わって止まることを禁ず
最近、「半ラテ」というポッドキャストを聞きました。テーマは、Warcraft IIIのプロゲーマーであるSkyの初期の奮闘についてです。Skyは若い頃から天才プレイヤーではなく、ゲームへの情熱を保ちながら、試練に直面してもあきらめず、成長していきました。若い頃、Warcraft IIIでSky、Grubby、Moonの物語に親しみ、彼らの試合動画を見てゲームのテクニックを学びました。しかし、このポッドキャストを聞いて初めて、かつての自分がただゲームを「遊んでいる」だけで、ルールやゲームバランスを本格的に学ぶことなく、表面的にしか理解していなかったことに気づきました。
このように、浅く味わってすぐに止めてしまう心態が、今でも多くのことに悪影響を及ぼしています。たとえば、ChatGPTを使う際、ただ自分のやり方で質問をして、期待した結果が得られないことがよくあります。それは無駄な労力となります。また、記事のタイトルにある成語「浅嘗辄止1」の典故についても、あまり知らず、ただ少し試してすぐにやめてしまうことを意味する言葉だと思っていました。
根本的に、浅く味わうことによる消耗は、基礎だけを学んで高レベルなトレーニングをしないことから生じます。この原因は、思考の底にあるモデルに問題があり、物事の本質に対する理解が浅く、怠惰で、問題を本質から解決しようとしていないことにあります。
物事の基本原理と法則を理解し、把握した上で行動すれば、無駄な消耗を避けられます。例えば、コードを学ぶ際、フレームワークを使ってウェブサイトを簡単に立ち上げることはできますが、細部の調整やコードの堅牢性を確保するには、基本的なプログラミング知識が必要です。
物事をしっかりとやり遂げるためには、浅く味わって止まることを避け、次の点を心がける必要があります。
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取捨選択の重要性
時間は最も貴重な資源です。ある技術やタスクが必須でない場合、または費用対効果が低い場合(自分で学ぶよりも購入する方が効率的な場合)は、安易に手を出さないこと。 -
徹底的に追求する姿勢
新しいことに挑戦するなら、最善を尽くすべきです。たとえ短期的な成果が得られなくても、自分のスキルを高めるために努力を続けましょう。周星馳の『喜劇之王』で「臨時の役者も役者だ」という台詞があります。たとえ端役でも、その役を完璧に演じるべきです。 -
物理学や数学、ゲーム理論を活用して理解を深める
物事の本質を理解すれば、どう始めるべきか、どの程度まで努力すべきかが見えてきます。例えば、投資を始める前にミクロ経済学の原理を学ぶ必要があります。 -
熟練者と切磋琢磨すること
失敗を恐れずに挑戦し、他人から学びましょう。失敗の中で成長し、独孤求敗の境地に達するには無数の失敗が必要です。 -
情熱を持ち続ける
真の情熱こそが、持続的な成長を支えます。世界は常に変化しており、新しい技術や方法が次々と登場します。学び続けることで、常に時代に追いつき、前向きな態度を保つことができます。 -
振り返りと反省を習慣化する
タスクやプロジェクトを終えた後、振り返りの時間を持ちましょう。うまくいった点や改善すべき点を見つけ、次回にどうすればより良くできるかを考えます。これにより、継続的に成長できます。
Footnotes
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清の彭養鷗『黒籍冤魂』第二十四回:「此物非不可嘗,苟文人墨客,淺嘗輒止,用以悅性陶情,有何不可?」 ↩